グラデーション
あれやこれやを書き留めておかなければと思っているうち、あっという間に2024年の1/4が終わろうとしている。
皆さま、いかがお過ごしですか。
「自分が誰だかも忘れている、浦島太郎状態」の激務(byしいたけ先生)がようやく落ち着いて、ここしばらくはさまざまな作品や風景に触れながら過ごしています。メディアに触れては、憤りや悲しさを感じるものばかりで、メディアとの向き合い方を考えさせられる時間でもありました。
・アナログに生きる
ようやく「パーフェクト・デイズ」観られました。素晴らしかったです。役所広司さん、大好きな俳優さんです。役所さんと三浦友和さんに川辺で影踏み演技をさせられるのは巨匠ヴィム・ヴェンダースだけかもしれない笑(個人的には、三浦さんの言葉がいまの自分に突き刺さるなど)
監督や演者のみなさんが素晴らしかったのはいうまでもなく、ここまでこの作品が支持される背景に、私たちがせわしなく超情報化・デジタル化の中で置き忘れてきたもの、失ってしまった手触りや思いがあると考えさせられました。(そもそも私たち人間の存在自体がどこまで行っても未知で、アナログでしかないのだけれど)アナログとデジタルの狭間で生きる私たちの難しい問題、リテラシーやこれからどう生きるかについても、考えさせられました。
実はこの作品、昨年12月に我が家に滞在していたフランス人のソウルメイト(元ルームメイト)が私より先に帰国してフランスで観ていたのですが、彼女にとってもすぐ最近までいたワンダーランド・ジャポンを想起させる作品だったようです。
・ソフト大国ジャポン
今年度も日本各地で素晴らしく知られざる歴史風土や人たちに出会うことができました。
独立系プロデューサーとして仕事をし続けるのはやっぱり生半可ではなくて(巨匠にラーメン屋で悩みを吐露した夜もあった笑)、誰よりも自分が自分の考えるビジョンとか将来性を信じ続けなければならないのですが、会社員のままでは見られなかった風景や会えなかった人たちに会えること、そしてその一歩先の未来を一緒に考え、ときにもがき、見つめていくことがこの仕事の醍醐味だと思わされるような時間でもありました。ありがとうございます。
そして改めて、自分の持ちうる全てをかけて(言い過ぎかなw)、この素晴らしく知られざる日本の地域に光を当てていくことが自分の使命だなと。気がつけば長いこと続けてきた地域の問わず語りが、"Local to Local"として国境を越え始めていることもとても嬉しく思います。
・1°の変革を目指す
怒涛の中でとても救われた言葉が「1°の変革を目指す」。
地域の仕事をしていると(東京もだけど)、課題が360度で、圧倒的に人の手が足りず、正攻法でやってたら100年後ぐらい先の実現になっちゃうよ〜ということだらけなのですが、その中で今年ご一緒いただいた方からいただいたのが「1°の変革を目指す」という言葉。大きな変革ではなくても、少しだけでも変えていくことで、未来(の角度)は大きな変化になる。ここ近年、到底大きな課題に対して「一歩ずつだよね」と周りの仲間と自らに言い聞かせ、励ましあっていたことが多かったのですが、どこか不安な気持ちでもあったように思う。けれど、これでいいんだ、と。今年も楽しい仲間たちと、どこまでも本気で、たった1°の変革を目指していきたいと思います。
そんな感じで、今年も、次年度も、外から風を吹かせ、かきまぜ、光を当てていきたいと思います。
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